現代は、物、衣類、食べ物、情報もファスト化が進んでずいぶん経ち、選択肢が多い時代ですね。
ワンクリックで家に居ながらにしてすぐ買うことが出来て、家中に物があふれるのも無理はありません。
昔と比べると一つの物を壊れるまで使うということも、少なくなっているように感じます。
息子が産まれた時に買った、子どもの服を干すための連結型のハンガーが、先日1本折れました。かれこれ十年使っていたこと、彼はもう赤ちゃんではないことに、その時、改めて気づかされた瞬間がありました。
買った物を、使い込んで次の物を見直す時は、人間の成長や、日々の暮らし方、使い勝手などを見直すタイミングですね。
イエノコトでは、住み慣れた家をリフォームする時、使い込んだ設備を単に入れ替えるだけではなく、それまでの使い勝手や家事の際の動き、持っている物(使っているか否か)を確認して、リフォーム後の暮らし方まで考えています。
“捨てる”にポイントをしぼったコラムの連載もはじまって随分たちました。持っているものをどんどん使う。使い込んだら潔く捨てる。その時に得られることもあると知ることで、捨てる=失うというさみしさ、もったいなさの気持ちが少しでも払拭され、捨てることに二の足を踏んでいる方への一歩のお手伝いになれればうれしく思います。
1級家事セラピスト 山田 江美(イエノコト株式会社)