今年もあとわずかとなりました。この季節になると、冬休み、床や窓を拭き掃除するときのキンキンに冷えたバケツの水の冷たさを思い出します。そこにお湯を足してもらって嬉しかったことも。掃除は好きでもなかったけれど、みるみるきれいになるところが面白かった記憶があります。きっと溜め込んだ汚れが一気にリセットされる気持ちよさだったのかもしれません。ですが、掃除にとても時間がかかり、紅白が始まるまでしていたこともありました。
どうして年末に大掃除をしているのかなんてこれまで考えたこともありませんでした。
日本以外では春先に掃除をしているところもあります。こんな寒い時期に、大掃除なんてしないで、冬以外の汚れの緩んだ季節でもいい気がします。
数年前、大掃除は本来、一年のけがれを払い、掃き清め、歳神様を迎えるための儀式としての意味があると知ったことは、年末の大掃除に一年分の汚れを落とそうという考えを改めるきっかけになりました。
大掛かりになりそうな掃除は、せめてお盆とお正月に分けるだけでも汚れの落ち具合や、時間のかかり方もずいぶん違います。本当に年の瀬はやることが多く、見たいテレビや参加したいイベントなど楽しいこともたくさんで時間がいくらあっても足りない気がするのは私だけでしょうか。年末に感じた反省点は、忘れず翌年の抱負の題材にして、新年がさらにより良い年になるようにしたいものですね。
初詣へ出向き、新年へ切り替わる瞬間の気持ちの清々しさを真夜中の冷たい空気と一緒に深呼吸。その楽しみまで、出来るかぎりの掃除をして新年を迎えるためのしつらえを行い、お正月の食事の準備をする。そうして気持ちよく元気にまた新しい年を迎えたいと思います。
1級家事セラピスト 山田 江美